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事業者インタビュー

発注が分かれるほど、職員の負担は増えていく
人材・業務設計・システムを一社で束ねる 「Blend BPO」

給付金や補助金のように、短期間で大量の申請処理と住民対応が集中する業務。その多くは外部に委託されるが、人材はA社、システムはB社と発注が分かれ、何社もの下請けが連なる構造も珍しくない。結果として、複数の窓口とやり取りをしながら進捗を追う職員の負担が増す。

人材派遣とコールセンター運営を軸に全国7拠点で事業を展開するAMUSE株式会社は、人材・業務設計・システムを自社で束ねた「Blend BPO」を掲げ、給付金業務の事務局・コールセンター・窓口をワンストップで提供している。

 

 

AMUSE株式会社 DX推進部 統括マネージャー
齊藤 聡一郎

前職の公共BPO 事業で数十万人規模の現場管理を担う中、現場ニーズに即したシステム構築の重要性を実感。ノーコードツールを導入し、業務の一元管理を実現した。現職ではDX推進部を立ち上げ、kintoneとAI-OCR等の外部ツールを連携させた自動化フロー構築など、現場に真にフィットする高度な業務設計を推進。自治体業務のアナログ脱却と業務効率化への貢献を目指す。

 


 

 

現場で培った経験値を、自治体に直接届ける

 

自治体向けのBPOに取り組まれた背景をお聞かせください。

弊社は観光系の事務局やコールセンターの運営をお請けする機会が多く、コロナ禍にはワクチン関連業務も増えました。しかし当時のように「企業の間に入って運営する」という形では、ナレッジや経験値がたまるのは弊社であり、元請け会社は外部に丸投げという形になりがちで、実際の現場や運用フローを理解できていないことが多かったんです。そのため、自社での案件獲得に向けて動き始めました。

 

現場の課題について。

自治体様が外部に出される業務は期間限定のものが大半で、職員の方は普段の仕事に加えて、降ってきた案件も担わなければなりません。外注するにしても、業務理解が不十分な事業者が価格だけで落札するとリスクが高くなりますし、何かあったときに頭を下げるのは職員の方なんです。そのジレンマを、現場で常々感じてきました。私たちの経験値をお伝えしながら業務設計からご支援できれば、事故は起きにくくなると考えています。

 

人材・業務設計・システムを、一社で束ねる

 

「Blend BPO」とは。

自治体様の業務には下請けが何社も入り、バラバラに発注されているのが実態です。弊社にはもともと人材の機能があり、そこに私を含め新たなメンバーが加わったことで、業務設計から運用に必要なシステムの構築まで自社完結できるようになりました。これを一つのパッケージでご提供する、人とシステムを掛け合わせた仕組みが「Blend BPO」です。

給付金業務でいうと、対象者の抽出から始まり、申請受付、審査、給付へと進みます。問い合わせ先となるコールセンターを設置し、窓口業務があれば市役所や出張所に窓口を置きます。事務局・コールセンター・窓口、この三つの運営が大枠です。しかし「各現場の運営」が要である一方、自治体様ではシステムを別途調達することが多い。そうすると、現場の業務フローや使い勝手を考慮せずに構築されたシステムが導入され、運用が複雑化し業務ミスに繋がるリスクが生じます。その点を、弊社ならシステムまで含めて一括でお任せいただけますし、最終的なクローズまで一元管理できます。自治体様独自のシステムを活用したい場合も、データ連携で対応が可能です。

また、弊社が使うkintoneAIOCRはクラウドのサービスなので、サーバーの設置や保守費用が不要で、立ち上げのスピードにも圧倒的な差が出ます。

 

紙ごと一元管理するという発想

 

紙申請のデジタル化は、どのように進めるのでしょうか。

スマートフォンやパソコンが使い難い方は必ず一定数いらっしゃいますから、「完全なデジタル化は難しい」とお考えの自治体様が多いでしょう。そこで弊社では、紙で来た申請をAIOCRでデータ化し、スピーディーに処理する仕組みを作りました。単にデータ化するだけでは管理が別になりますから、紙から読み取ったデータもオンライン申請分と同様にkintoneに流し、一元管理できるように設計しています。紙での受付では、審査書類の管理や見当たらない書類を探すことに膨大な時間がかかります。デジタルで集約すれば紛失のリスクがなく、不備の修正もkintone上で完結します。桁数が足りないなど入力規則レベルの不備であれば、ある程度は検知も可能です。

 

業務上、最も大きな変化とは。

職員の方にもkintoneライセンス発行が可能ですので、皆さんがいつでも状況を確認できる点が大きいと思いますね。申請が何件来ていて、どれくらい給付が完了しているのか等を、ご自身のPCから見ていただけます。従来は現場の誰かに聞かなければ進捗が分からず、日報も週報もメールベースで属人化しやすいものでした。それならば、やり取り自体をやめてデータを直接ご覧いただこう、と。必要ならワンクリックでCSVもダウンロードできます。

 

これまでの評価で、印象に残っているものはありますか。

昨年、ある市の給付金事業を運用させていただいた際、特に評価していただいたのは“納品物”についてでした。いつ申請が届き、誰から問い合わせがあり、どの口座にいくら振り込んだか。こうしたデータの納品が我々の業務のゴールなのですが、その段になって「このデータも欲しい」「こういう形で見られるようにしてほしい」という、仕様書に盛り込まれていないご要望が必ず出てきます。kintoneは柔軟にカスタマイズできますので、ご要望をほぼ100%反映した状態で納品することができました。

 

基盤にはISMAP登録済みのkintoneを採用。現場ではID・パスワードに制限をかけ、限られた拠点からのみアクセスを許可。各申請のステータスや審査状況を一元管理できる。

 

「すべてDXします」とは言わない

 

今後は、どのような業務への展開をお考えですか。

ターゲットを限定するつもりはありません。申請受付やコールセンターを伴う業務は得意分野ですし、補助金の問い合わせ対応が集中する産業振興の分野などでもお役に立てるはずです。庁内に残るFAXや紙のやり取りに私たちのノウハウを挟むだけでも、工数は大きく改善できると考えています。

 

自治体へのメッセージをお願いします。

弊社では、「すべてをDXします」ではなく、「ここはシステム化した方がいい」、「ここは必ず人の目を入れた方がいい」と、切り分けてお伝えしています。

要件定義だけで始めると、運用中に出てくるニーズに応えられないという構造的な課題もありますので、柔軟性のある弊社のシステムや業務設計からのご支援をご活用いただくことにより、幅広い分野でお役に立てるのではないかと思っています。

案件化された業務でなくても構いません。一部の業務だけDXしたい、この期間だけ人材が足りない、業務が増えて大変になっている─。そうした日々のお困りごとを、弊社にお聞かせください。

(取材日:2026年7月27日)

 

 

AMUSE株式会社

所在地:〒105-0013 東京都港区浜松町1-24-8 オリックス浜松町ビル7F

電話番号:03-6629-8888

URL:https://amuse-inc.com/

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